1940 LINCOLN ZEPHYR

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1940 LINCOLN ZEPHYR

 K藤さんの 1940 ZEPHYR 3W COUPE
トランクヒンジのメッキが綺麗でないので
再メッキして、仕上げ直しますが
20250108ういおいう8 (8)
可動する部分が繋がったままだと
重なる部分にメッキが乗らなかったり
隙間にメッキが入ってしまい
20250108ういおいう8 (7)
動きが悪くなるので、分解して
部品それぞれで再メッキし
再び、組み戻す作業が必要で
20250108ういおいう8 (6)
メッキ屋さんでは分解作業や
組み戻しはやってくれないので
分解してから持ち込みます
20250108ういおいう8 (5)
右側のヒンジは裏側に腐食なのか
過去の修理跡なのか
溶けて崩れたような跡もありまして
20250108ういおいう8 (4)
取り付けボルトの雌ねじも
ねじ山が傷んでいるのと
ヒンジの連結部にガタもあるので
20250108ういおいう8 (3)
合せてそれらの修理も必要でして
85年前に組み立てられているヒンジは
連結ピンで繋がっていますが
20250108ういおいう8 (2)
ピンは貫通ではなく、片側だけ見えており
片側から圧入されていますが
抜くときに工具が掛かるような
構造にはなっていないので
20250108ういおいう8 (1)
ピンの頭にスライドハンマーを
溶接してピンを引き抜きまして
ピン穴は85年の使用による摩耗で
広がってしまっているので
20250108ういおいう8 (9)
曲がりや通りに問題がないか確認し 
リーマーで穴を均一な内径に整えて
ピンは新しい内径に合わせて
後ほど、旋盤で削り出していきます
20250108ういおいう8 (10)
ヒンジの裾の部分が崩れていた部分は
素材がアンチモニーという合金で
溶接が困難な素材なのですが 
20250108ういおいう8 (11)
失敗すると、ヒンジ自体が溶けたり
パーンと弾けて砕け散ってしまうので
これまでの経験から適した溶接方法で
溶接で肉を盛って形を再生していき
20250108ういおいう8 (15)
ねじ山が傷んでいたボルト穴も
一度、溶接で穴を埋めたのちに
新しいねじ山を切り直していきまして
20250108ういおいう8 (13)
鋳物は基本的に溶接が困難なうえに
古いクラシックカーに使われている
アンチモニーは、アルミの中に様々な
20250108ういおいう8 (14)
金属を溶かして混ぜた合金なので
より溶接が困難ですが、無事に
再生してもらえて良かったです
20250108ういおいう8 (12)
分解と損傷部分の復元を終えたら
メッキ屋さんに持ち込んで
再メッキを進めてもらいます

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