K藤さんの 1940 ZEPHYR 3W COUPE
ボディ周りの手直しが必要な部分の
作業を進めていまして

昨年末にトランクヒンジのリクロームのため
ヒンジの可動部分も綺麗にメッキするには
分解して、バラバラにしないといけないので

分解しようとしたら、可動部分のガタも大きく
分解するタイミングに合わせて
ガタの修理も行うことにしまして

ピンの穴のを真っ直ぐの正円に加工し
ヒンジをボディに取り付ける、裏側の
ボルト穴のネジ山が傷んでいたので

リタップでは直らない状況だったので
ネジ穴を溶接で一度埋めたのちに
穴を開け直して、ねじ山を切り直すも

メッキ屋さんに預けて、再メッキしてもらい
戻ってきたら、酸の槽に浸かったからか
穴を埋めてネジ山を切り直したところが

ねじ山が傷んでしまってまして
再度、しっかりネジが効くように
ねじ山を修正しないといけないので

ヒンジの素材がアルミ合金の鋳物　
”アンチモニー”でも、しっかり固定する
強度が再生できるように

ボディへの取り付けボルト穴には
タイムサートを取り付けして再生し
組み立て作業に取り掛かりまして


ヒンジの連結ピンは、再メッキ前に
正円に修正した穴の内径に合わせ
ステンレス製で新規製作していきまして


メッキ後の寸法を再計測したのち
穴にぴったりで、ガタが出ない
外径に旋盤で削り出していき

製作する連結ピンの外径と長さを確認
あらかじめ長い寸法で作ったのちに
ピンをヒンジに圧入したときに

ピンが抜けてこないように
ヒンジ部分に食い込んで効く
抜け止め部分の位置も確認し


ピンの所定の位置に加工を施したら
ぴったりの寸法に切断しまして
ピンを圧入したのち、ピンの両端は

丸見えになるので、ピンの両端を
鏡面にポリッシュしておき
ピンを圧入して、ヒンジを連結しまして

ピンを鉄で作ってメッキして使うと
圧入する際にメッキが割れたり
傷む可能性があるので

硬いステンレスで製作したのちに
メッキと同じくらい光らせた鏡面に
ポリッシュして組み込んだので

ヒンジのメッキと比べても遜色なく
ヒンジに対して、ピンの長さや収まりも
純正そのものに仕上がり、再生完了です